願書出してないのに合格通知が来た!
○米大学入試で「確約」入試が普及
米紙NYタイムズ(ギフトリンク)によると、
新学期が始まったばかりの高校3年生が、応募していないのに、大学入学確約通知を既にもらっている。
大学案内検索サイトに登録していたGPA(学校成績)などの情報を基に、大学が合格確約通知を送り付けて、高3生に注目してもらう作戦である。 (実際12%ぐらい正式入学応募者が増える効果や親族初の大学進学者を5%増やす効果あり)
あるNPOが運営するサイト(The Common App)では2025年入学にむけ、40万人に「合格確約通知」が送られた。
入学者の6%が「合格確約通知」となっている大学もある。
そもそも、検索サイトに登録されているデータの信ぴょう性もあやしいのに割り切って活用するのもアメリカ的。
例えば、住所だけで低収入と決めつけて、(米大学入試では多様性を考慮するため)入学者選抜に活用している。例外もあるだろうに。
○米大学入試と日本の就活は似ている
日本の一般入試では、一堂に会した学力試験を2月の短期間で行うために、国立大学(前期)は1校しか応募できないし、私立大学でも入試日が重なれば、重複受験はできない。
学校にしてみれば、大量のチャレンジ受検層が殺到して、膨大な人数を選抜するコストがかからないということである。
一方、米国大学には入試日という概念がない。
つまりアメリカでは好きな数だけ応募できるので、数万人が殺到し、実質倍率が高まり、選抜のコストがものすごいかかる。
例えば、東大の実質倍率は3倍であるが、ハーバードの実質倍率は20倍である。
日本で言えば、就活の自由化により就活に莫大なコストと無駄な夢を見るようになってしまった現象みたいなものです。
つまり、従前、指定校制やリクルーター制により、一定のクオリティが期待できる限られたグループから選抜する最小限のコストで済ませていた就活が、応募自由という建前を取るようになった。
すると、超人気企業に数万人の応募者が殺到して、莫大な選抜コストがかかるようになった。
これが、米大学入試の状況です。
○日本でも「応募してないのに合格通知」が来る⁈
模試などの成績により合格の「確約」を事前にだすというのは日本でも高校入試の世界では普通に行われています。
中学受験や大学受験では、応募もしていないのに合格確約がもらえるというのはなじみが少ないですが、受験生と大学側の双方にメリット(と一定の弊害)があるので、今後広まっていくでしょう。
例えば、定員割れに近いFラン大学については、合格通知をもらった生徒は特に学校名に強いこだわりはないので、既に合格通知をもらった学校でイイやという進路選択をすることは十分考えられます。
レベルの高い大学についても、早慶で迷っているハイレベルの生徒が高3になったばかりのタイミングで先に早稲田から合格通知を貰ってしまえば、慶応は受験もしないということは十分考えられるでしょう。
ハイレベル大学の質を向上させるのにも役に立つと思いますので、マーチ以下や普通の国公立大から、「応募してないのに合格通知が来た!」という時代が到来するでしょう。
(初稿2024/1/21)
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