鉄緑生が増えても中高一貫校の合格実績は伸びない⁈
鉄緑会に沢山の生徒が入るようになった学校は進学実績が伸びる!
ような気がしますよね。
でも、そうは問屋はおろしません。
鉄緑会に通う生徒は倍になったのに、開成の東大合格者数は2倍になったわけではありません。
筑駒の鉄緑生も1.5倍になりましたが東大合格者数が1.5倍になったわけではありません。
なぜでしょう。
〇各校の合格者数が決まる決定的要因
各校の東大合格実績と最も相関が高いのは、「持ち偏差値が高い子供がどれだけ入学したか」
(本記事末尾のリンク参照)
個人にとっては個々の6年間の勉強の質量が大事ですが、1学年に数百人いる平均で見れば、勉強しなくなる子供の割合は例年あまり変わりない。
つまり、鉄緑会に全員加入したところで、そのカリキュラムについていって、勉強し続けることが出来る人数は概ね同じ。
だから、各校の合格実績はあまり変わりません。
〇鉄緑会の合格実績は伸びている
鉄緑会では10年近く前と比べて
・塾生が倍近くに増えている
・まあ比例して合格実績も増加(⤴520)
概ね、塾生が増えたぶん合格実績も増えていると言えます。
〇個人にとってはクリティカルな選択
鉄緑会は勉強し続ける手堅い手法の1つです。
入試は毎年度の相対競争なので、現時点での選択肢の中でより効率的な手法を選択したものが勝ちで、30年前には鉄緑が(そんなに)なかったので、使わなくても大丈夫とは言えないのです。
東大に受かる素質を持つ、賢い生徒が、効率的な手法としての鉄緑会を選択しているのが現状。
つまり、各校の内訳としては、
・校内の鉄緑生の東大合格者が増え、
・校内の他塾生等での東大合格者が減った
という事象が起きます。
非効率な手法を選択した人は落ちて、効率的な手法を選択した人が合格しているということです。
東大に受かる素質を持つ、賢く、努力することのできる生徒の割合は昔と同じなので、各校別の合格実績もそう変化ありません。
〇結論
鉄緑会の合格実績が上昇しつつ、(鉄緑生が増えた)開成や筑駒の東大合格者数が増えないという事象は両立します。
なお、鉄緑会はカリキュラムにあったレベルの生徒には東大合格への手堅い手法であるという見解です。
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